WKO4

WKO5 とりあえず使ってみた。

WKO5がリリースされて、14日間無料トライアルが使えるのでダウンロードしてみた。WKO4ユーザーには割引コードがメールで届くらしいけど、7/17現在自分の所には届いていないので、free trial期間は待ってみようと思う。

WKO4からの進化は
1)スマートセグメント
2)TrainingPeaks.comとの連携の改善
3)新しい指標
 1)TIS:Training Impact Score
 2)dFRC:Dynamic Functional Reserve Capacity
4)新しいインターフェイス
といった所。

Mac版のfree trilaのインストールは容易。WKO4ユーザーはデータを移行する必要なく、そのままWKO5でこれまでのデータを使用できる。(登録している全てのアスリートデータが使える、WKO4のデータフォルダをそのまま使うので)TrainingPeaksとの連動もWKO4からWKO5に自動で引き継がれるので、設定も不要。WKO4を残しておけばWKO4も使用可能とのことだが、WKO4とWKO5を同時に起動することはできない、とのこと。
で、初期画面です。

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名前を押すと、この初期画面に戻ってきます。名前の所にポインタを持っていた時にでてくるVを押すとアスリートを切り替えられます。
画面中央のmetricsの脇の>を押すと体重やFTPの設定を変えられます。

ワークアウト画面です。
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左側で日付、右側でレンジを選択できます。
上のSegmentのタグが今回のうり、の一つだと思われますが、まだ使い方わからずw。
DetailはWKO4とほぼ同じ。
Calenderは変わって、TrainingPeaksと似た感じに。
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Athlete DashboardもWKO4から大きく変化なし。
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PMC Pack Cycling
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WKO4で自分で導入していたチャートも読み込まれています。
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Fatigue Resistance
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Power Spike, Bad dataもアクセスしやすくなりました。
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肝心のTIS,dFRCはこれから見てみます。

8. Staminaは高コスト(WKO4)

WKO4ではStamina、という指標があります。 長時間・中強度(例えばsub-FTP)での疲労耐性の指標。単位は%で0−100。多くの人は85−95%に分布します。

LT(FTP)レベルのトレーニングはコストが低く、おすすめです。
一方で以前にも書いたように自分はいわゆるLSDはやりません。
理由は、高コストだからです。

高コストの原因は、
一つは長時間の練習時間が必要であること。
もう一つは、回復のための時間も必要となること。
さらに、2時間の定常走行では、FRCの寄与はほとんどなく、この領域は全く鍛えられないこと。
です。

ただし、メリットがないわけではありません。
瞬間的な大きな負荷はかからないので、故障を起こしにくい。
回復時間をしっかり取れて、集中的に行えるならフィットネスのベース作りにはとても有用。
プロ選手は環境的に回復時間をしっかりとれ、毎日練習時間も取れるため、LSDを集中的に行うことに意味があると思われます。
ですが、フルタイムワーカーにはやはり効率が悪いと思われます。

まとめ:Staminaトレーニングは高コスト。

7. FTPを伸ばす(WKO4)

パワートレーニングで以前から注目されているFTP、とてもわかりやすく、トレーニングの具体的な指標になる素晴らしいシステムだと思います。
今回はこのFTPをどうやって伸ばすか、の話。

5.のコスト・ベネフィットに関して言えば、
トレーニング時間に対するコスト・ベネフィットはFTPやスイートスポットはとても良い。短期的にも長期的にもLT領域がもっとも伸び代があり、身体的コスト(疲労や故障のリスク)も低い。
一方でFTP領域のトレーニングばかりやった場合のコスト、はFRC(さらに高強度領域)が弱くなる可能性があること。

WKO4ではmFTP(Modeled FUnctional Threshold Power)がそれまでの蓄積したデータから算出されます。FTPテストやMAPテスト、CPテストなどをやらなくても、現時点での推定FTPが算出されます。この機能は名称が異なりますが、確か、ゴールデンチータにもあったような。

Threshold、に関しては以前かいたことがありますので、興味のある方はそちらを参照していただければ。用語が混乱していて、Nationalレベルのトレーナーでも用語が統一されていなかったりしますので、他人と話す時には、LTなどの略号を日本語で確認してから話さないと、話が通じなくなる可能性がありますのでご注意を。

FTPレベルのトレーニングでも、前回の6.IntensiveとExtensiveで示したように、二つのトレーニングの方向性が考えられます。

まずはIntensive。出力をあげる方向です。
これはよく家、に例えられます。FTPを向上させるトレーニングをしていくと、天井(VO2Max)にあたり、伸びなくなる。そこで、天井をあげる作業、が必要になります。
具体的にはFTPより高いレベルのワークアウト。
1. FTP/FRC Edge Intervals FTP・FRC境界の出力でのインターバルを五本、レスト2>1分で2セット
2. FRC/Pmax Edge Interval FRC・Pmax境界の出力でのインターバルを六本、レストはフルリカバリーで(7−10分)

続いてExtensive。TTE(Time To Exhaustion、持続時間)を伸ばす方向です。
PDカーブを右方向に動かすこと、に相当するトレーニングです。
WKO4の解説動画ではGrindというTempo領域でのトレーニングも挙げれらていますが、時間がない人は、Long Tempoの方が効率がいいと思うのでそちらを取り上げます。
2. Long Tempo SST(FTPの85%)でなるべく長時間、目標はTTEの150−200%

個人的にこの冬行おうと思っているのは昔のFTPレベルで、最初は5−10分、最終目標は20分X2本できるように、持続時間を伸ばしていくつもりです。古典的ですが、やはり有効だと思っています。

まとめ:FTPには天井があり、天井を越えるためにはより高い領域でのトレーニングが必要。

6. IntensiveとExtensive(WKO4)

Q. 例えば、L5(VO2Max)が280-320Wだとしたら、L5のトレーニングはどうやりますか?

a)一番高い出力(320W)よりも高い出力が出せるよう頑張る。
b)一番低い出力(280W)でより長時間頑張る。
c)一番高い出力(320W)でより長時間頑張る。
d)最後のセットに一番高い出力が出せるように、セット毎に狙いを上げていく
e)その他

チーム内のアンケートではa)とd)が多かったです。( e)が多かったのは質問の仕方がいまいちでテーマがぼやけてしまったからです)

今回のテーマはIntensiveとExtensive。
パワートレーニンングの方向性、についてです。

WKO4ではiLevelでそれぞれのトレーニング領域を表示してくれます。
Optimized Intervals チャートを用いると、出力、持続時間に加えてインターバル回数、リカバリータイムも表示してくれます。

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上図の例ならば、Level5(FRC/FTP)のトレーニングをするなら308−447Wがターゲットで持続時間は15分44秒から1分24秒ということになります。

多くの人はa)のごとく、出力をあげたい、という気持ちなると思います。ここで言えば447W、1分24秒を指標として、同じ時間で、少しでも高い出力をだす、というのを目標にする、ということです。
これは正しい方向性の一つで、Intensiveに相当します。
もう一つの正しい方向性は、持続時間を伸ばすこと。Intensiveよりもやや出力を下げて、持続時間を伸ばします。
これらは、PDカーブを上に持ち上げる、あるいは右に移動させる、ことに相当します。
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上の図が出力を上げる、Intensiveで、グラフは上に移動。
下の図は持続時間を伸ばす、Extensiveで、グラフは右に移動。

今年の僕の冬のトレーニング目標の一つは、だいぶ下がってきてしまったFTPの底上げ。
そこで、まずは高め(L5下限、以前のFTP)の出力で、短めの時間ではじめて、徐々に持続時間を伸ばしていく、Extensiveなトレーニングをする予定です。

まとめ:トレーニングはIntensiveな方向、Extensiveな方向、両方を考慮する。

5. トレーニングのコスト・ベネフィット(WKO4)

自分は、いわゆるLSD、というのをやりません。
理由はまさに今回のテーマのコスト・ベネフィットの問題。
LSDは長時間やらなければならないため、時間的制約のあるフルタイムワーカーには向いていないと思います。そして、リターン(ベネフィット)も多くないわりに、疲労を残したりしますので、自分は行いません。(ファンライドとして乗るのは気分転換やレク、としてもちろんやります)

WKO4での長時間の指標にはSTAMINAが用意されています。
が、現時点ではあまり注目されていないような。
というのも、例えば2時間コンスタントに走る練習をするとしたら、ここでのFRCの寄与はわずか2%にすぎず、この練習ではFRCはほぼ鍛えられない、ことになる。これが高コストであることの理由の一つ。

また、パワーとFTP、FTPとFRC、Staminaとスプリント、パワーと疲労耐性など、どちらかに重点を置けば(得られる成長がBenefit)、他方が犠牲(Cost)になる。

トレーニング・プランを考える際には常にこのコストとベネフィットを、自分に当てはめて考える必要があります。

フルタイムワーカーは(漫然とした)ロングライドをたくさんやるだけでは、速くはなりません。
速くなることに主眼を置くならば、Level4以上のトレーニングに重点を置くべきです。
他の仕事をしなくて良い人は、ロングライドをする意味はあると思います。プロのように冬場にじっくり走り込んで、しっかり休息して回復させられるならLSDの価値はあると思います。


まとめ:トレーニング計画を立てる際にはコスト・ベネフィットを考える必要がある。

4. FRCとは何か。(WKO4)

Q.(今日のあなたの)無酸素系の容量は決まっている?

前回の選択肢b)です。WKO4の解説によればこれは正しい。(文献的裏付けは示されなかった。個人的に調べてもいませんが、これが正しい、という前提で行きます。)

WKO4では無酸素系の容量をFRC(Functional Reserve Capacity)と呼んでいます

FRC(Functinal Reseve Capacity)とは。
 FTP以上で疲労せずに続けられる仕事量、単位はkj、J/kg。
  FTP以上で走行するとバッテリーが減るように消耗していき、空になるとFTP以下での回復が必要になる。

 FRC標準値
  男性 平均18.2kj high>22.9kj medium 13.5-22.9kj low<13.5kj
  女性 平均13.2kj high>17.2kj medium 9.2-17.2kj low<9.2kj

 J=W x s なので、400w 5秒なら2000J(2kJ)に相当。FTP以上のパワーで持続できる時間を推定できる。(ただし、Pmax以上の時間は推定できない。後述)

FRCが2000Jの人なら500W で4秒(2000/500=4)もつことになる。



c)FTPは無酸素系に寄与しない。

については、(言葉の定義ではありますが)その通りです。FTPは有酸素系の能力を表す、という定義です。FRCにしても、FTPにしてもVO2Maxにしてもなのですが、パワー領域を表す用語としても使われたり、能力を表す数値としても使われたりするのでわかりづらくなっている気がします。本来Level5のパワー値を示すなら、VO2Max相当出力、と呼ぶのが正しいと思います。(VO2Maxは最大酸素摂取量ですので、当然出力の単位W,でなくml/kg/minで示されるものです。)

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 赤がPDカーブ、青がFRC、緑がFTPカーブ。FRCが無酸素系、FTPカーブが有酸素系の出力寄与を示す。
(つまり、青+緑=赤)
WKOではFTP contributin TTEチャートでこのグラフが表示される。

まとめ:無酸素領域の容量をFRC(Functinal Reseve Capacity)と呼び、バッテリーのように消費される。
   

3.人体のエネルギーシステム(WKO4)


Q.エネルギーシステムについてのクイズです。正しいと思うものを選択してください。(複数選択可能)

a)人体のエネルギー産生システムには、無酸素系と有酸素系がある
b)(今日のあなたの)無酸素系の容量は決まっている。
c)FTPは無酸素系に寄与しない。
d)2時間連続の運動における無酸素系のエネルギー供給の寄与は2%程度に過ぎない。
e)無酸素系にはクレアチン・リン酸(ATP-CP)と解糖系があり、高強度の運動では解糖系がクレアチン・リン酸系(ATP-CP)より先に主体となる。

これは回答割れました。解答は本文中に。

人体のエネルギーシステムには、無酸素系、有酸素系があります。(選択肢a)は正しい)
無酸素系は、酸素の供給と関係なく機能します。素早く立ち上がり大きなエネルギーを供給できますが、短時間しか持ちません。ごく初期にはクレアチン・リン酸系(ATP-CP)が機能して、少し遅れて解糖系が機能します。
有酸素系は、酸素を使用してエネルギーを生み出します。持続してエネルギーを供給できます。
各々は常に動いていますが、その割合は変わります。
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上図では、青がクレアチン・リン酸系、赤が解糖系、緑が有酸素系に該当します。
短時間・高出力では無酸素系が主体となり、長時間の運動では有酸素系が主体となります。2時間連続の運動ともなれば、無酸素系の寄与度は2%にすぎません。(選択肢d)は正しい)
選択肢e)に関しては順番が間違っています。

選択肢b)については次回FRCについてを触れるときに。






2.FTPの功罪(WKO4)

Q.パワートレーニングのレベルを決めるには、FTPを測定すれば

a)FTPレベルより低いパワーのトレーニングレベルはほぼ正確に設定できるが、高いパワーはバラツキが多く不正確。
b)FTPレベル以外の設定はできない。
c)FTPレベルより高いパワーのトレーニングレベルはほぼ正確に設定できるが、低いパワーはバラツキが大きく不正確。

これは回答してくれたチーム員全員がa)。

その通りです。

FTPを元にしたパワートレーニングレベルは、FTPの何%から何%までがレベルいくつ、という決め方。
(Coggan’s Classic Power Level)

具体例 FTP283W
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Level 5で言えば、106%から121%なので、
283 X 106 /100 =299.98=300 
283X 121 / 100 =342.43=342
となるわけです。

これはとてもわかりやすい指標で、特にLevel4までは個人による差も小さく、有用です。
自分もパワートレーニングをはじめて以来、ずっとこれを指標にしてきました。
タイムトライアルを主体にやってきた(level4のトレーニングが主体)ので、特に有用でした。

が、この算出方法、大きな問題を抱えています。
FTPを元に算出した出力でトレーニングをやってみて、これ、絶対無理と思ったことありませんか?特に高出力のトレーニングで。(逆に楽すぎる、と感じる人もいるはずです。楽すぎる場合には、FTPが正しく測れていない可能性もありますが、下図の左の人のようにFTPに対して短時間の出力が非常に高い、という場合もあり得ます。)


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上図は、二人の異なる人のMMPカーブ(PDカーブ)だと思ってください。
二人ともFTPは200Wです。これに基づいて、Level 5を算出すれば、二人とも同じ数字になりますよね。
しかし、グラフの短時間の出力は大きく違います。つまりLevel5のトレーニングをした際に左の人では負荷不足、右の人では負荷過大になる可能性があります。

WKO4ではPDカーブから各レベルのトレーニング出力を算出しますので、上図の二人には、それぞれ異なるトレーニングレベルが示されます。

Coggan's iLevel
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WKO4を使っていない場合、例えばゴールデンチータをお使いならば、CPカーブからそれぞれの持続時間、出力をみて、目標出力を決める、というのを、強いチームメンバーはすでにやっていました。
Level5以上のトレーニングの際には参考にすると良いと思います。ご使用のソフトでCPカーブなどを表示させて、FTPから計算されるトレーニング出力と比較してみてください。
WKO4ではさらに、繰り返し回数、リカバリータイムも提案してくれます。この算出式も(多分)公表されていません。

FTPはTTやヒルクライム(チャンピオンクラスはロードレース的な要素が強くなってきているので別)ではとても有用な指標です。また、エンデューロなどで集団についていくことができない時のトレーニングの指標にもなります。パワートレーニングではFTPが非常に注目されてきましたが、FTPだけではロードレースでは勝てません。加えて、その上のレベルのパワートレーニングが必要、そして、これまでのFTPの何%というトレーニング目標は必ずしも的を得ていない可能性がある、ということです。


まとめ:FTP以上の領域のトレーニングの出力設定は、これまでのFTPの何%という推測では適切でない可能性があるので、WKO4で算出するか、CPカーブなどから出力を見直すと良い。

1. FTPの再定義(WKO4)

WKO4を使ってきて頭の中がまとまってきたので、シリーズで書き留めておきます。

1. FTPの再定義

Q. FTPとは何か

a)1時間持続できる最大のパワー
b)(ある程度の長時間)持続できる最大のパワー
c)プロトコルに基づいた20分での最大パワーの95%
d)ある程度長時間持つギリギリ頑張ってないパワー
e)死なない程度で持続できるパワー
f)Mapテストでの結果

チーム員の協力を得て得たアンケートの結果、
a)65%
b)10%
c)5%
d)5%
e)5%
という結果でした。

例えばa)、色々な方法(1時間の実測除く)で測定した自分のFTP、本当に1時間続けてたみたことありますか?できそうですか?
てきないとしたら、根性が足りないだけなの?

ですが、チコちゃんは知っています。ではなくて。

どれも間違いでは無いのですが、FTPの定義は
b)です。

このとても曖昧な表現に意味があります。
MMPカーブ(Mean Maximal Power Curve)やPDカーブ(Power Duration Curve,WKO4)は、縦軸に出力、横軸に持続可能な時間をとります。言い換えると、それぞれの持続時間での最大出力を示します。
MMPカーブは走行データをためることで作成されていきます。例えば20分走行でベストを出せばそこの出力が書き換えられます。PDカーブはMMPカーブに基づいて算出されますが、その計算式は公表されていません。
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このカーブは上図のようにS字状にになります。
このカーブの水平部の最大時間、が「ある程度の時間」になります。
これには個人差があって、30分の人もいれば1時間以上の人もいます。
したがって、FTPの持続時間は1時間、ではなく、個人によって異なる、ということになります。
WKO4ではこの「ある程度の時間」をTTE(Time To Exhaustion)と定義しています。

FTPを表現する際には、293W、TTE43分20秒、という表現が正しいことになります。

まとめ:FTPとは、ある程度の時間(TTE)維持できる出力のことで、TTEには個人差がある。

WKO4 Building Pmax and Functinal Reserve Capacity より覚書

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コストとベネフィットのバランスが大切。例えばFTPをあげることに集中すればFRCが下がる。

ケース・スタディ

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アーリーシーズンはFTPにフォーカスを当てている。
FRCと引き換えにFTPは上がり、ターゲットイベントでFTPはピークに。
その後レースシーズンに入り、トレーニングとレースの結果FRCは上がって行く。
一方FTPは下降。

Pmaxを鍛える。

Pmaxとは
 とても短い時間発揮できる最大のパワー。単位はW、W/kg。少なくとも両足で一回転クランクを回した最大のパワー。(データスパイクなどを排除できる)

 Pmaxに何を求めるのか? 
  レース:レース戦略・戦術を立て実現する
  戦略:レースタイプの選択:強さ、を競うのか?どうやって勝つのか?

 Pmaxの要素
  追っておくべきなのは
   トレーニングコースによる最大パワーの増大(または減少)
   トレーニングの量と反応の測定 
   他の指標への影響 (CB=cost benefit)

 Pmaxで何ができるのか? 
  強く短いゴールスプリント
  逃げをうつ時の最初に差をひろげる能力
  ライバルにアタックし口火を切り驚かす
  集団内での優れた動き
  チームでの役割、高いFRCを持ったチームメイト(発射台)とペアで。

 Pmaxは最大のワット。
  ワットはトルク X 角速度なので、簡単に言い換えれば
  強く X 速く ペダルを回すこと。

 Pmaxを改善する
  より多くのワットを
   Pmaxのワットを増やすにはたった3つの方法しかない。
  ・同じケーデンスならトルクを増す(強くペダリングする)
  ・同じトルクならケーデンスを増す(速くペダリングする)
  ・強く、速くペダリングする。(目標)

 Pmaxを追跡する
  Pmax Tracking Chart

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赤い部分がPmax

 Pmaxを鍛える
  ストレングス・フォース  
   筋力(筋ストレングス)とは筋または筋群がある労作に打ち勝とうと発揮する力
  神経筋パワー(パート1:爆発的パワー) 
   ごく短い時間発揮できる最大の力
  神経筋パワー(パート2:神経パワー)
   モーターユニットの補充、発火頻度、同調、筋間の協調を含めた神経要素

 ストレングス
  
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 01:膝関節伸展 11:00-5:00 大腿四頭筋/大腿直筋 サイクリストの脚
 02:股関節伸展 12:00-6:00 臀筋 椅子から立ち上がる動作
 03:膝関節屈曲 5:00-11:00 ハムストリング(と、その他) 足首屈曲の役割(パワーのためでなく位置調整)
 04:股関節屈曲 6:00-12:00 腰筋 実際はほとんどは反対側のペダルからパワーがきている

 01、02で80%の力を発揮。

 Pmaxにおけるケーデンス対ストレングス
  ケーデンス
   効用 ・同じトルクならケーデンスを高めるほどPmaxも高くなる
      ・高められるが、限界はある
   コスト ・高い集中と時間が必要で、他に時間を使ったほうがいいかも。
       ・若者にとっては最大のインパクトを与えるものではないだろう。
  ストレングス
   効用 ・ストレングスは力、と同じ
      ・ケーデンスよりも上限は制限がない
   コスト ・ジムとバイクでのストレングストレーニングは有酸素系を鍛える時間を圧迫する。
       ・研究によれば速筋を鍛えると有酸素能力は落ちる。

 ストレングスを鍛える原則
  ・サイクリングの中で鍛えるか、似た動きで鍛える(ファンクショナル・ストレングス)
   ニー・エクステンション(膝伸展)
   ヒップ・エクステンション(股関節伸展)
   ニー・フレクシオン(ふくらはぎ、足首)(膝屈曲)
   ヒップ・フレクシオン(股関節屈曲)
  ・パワーをあげるには、重い加重で少ない回数(パワー・ビルディングVS筋持久力)
  ・ストレングス・トレーニングを期わけする(パワーでも筋持久力でも)

 ジムにて
  パワー
   ・スクワット/レッグプレス
     膝と股関節の伸展
     大腿四頭筋と臀筋の均整の取れたストレグスを増す
     立った状態でペダリングのダウンストロークに似た運動
     レッグプレスは逆方向(足を曲げる)にも負荷がかかる(持ち上げたお守りを支える必要があるので)
     最大6−8回できる程度の重い負荷で、3−5セット以下。

 パワー・サポート
   ・レッグカール  
     ハムストリングはスクワットのダウンストローク(伸張性収縮)でしか使われないので、持続性が大切  
     ここでは筋持久力を鍛える。ハムストリングは(ペダリングで)大きなパワーを発揮しないので、コスト・ベネフィットがよくない。
       片足ペダリングのオプション
     最大50回できる軽いウエィトで3−5セット
   ・体幹とバランスのトレーニング
     体幹の安定性:プランク、スーパーマン
     体幹のバランス;ブルガリアンスクワット、バランスボール

ストレングス:
自転車上で

 大きなギアでの加速 
 ・適切なウォームアップ
 ・平坦か1−3%の緩い登り(登りでは軽めのギアで)
 ・大きいギア(53X14、体力に応じて)
 ・ゆっくりか、スタンディングスティルから
 ・ダンシングで60−70rpmで爆発的に
 ・シッティングに移行して90rpm以上まで頑張る
 ・完全に回復させる、4−7分
 ・1セッションに3−10回のインターバル
 ・クールダウン

 大きなギアでのプル(?)
 ・適切なウォームアップ
 ・長い登り、2−7%(登りは軽めのギアで)
 ・大きなギア(53X17、体力に応じて)
 ・8-15km/hで開始
 ・FTPレベルで5分間、55−65rpmで(パワーは結果であって目的ではない)
 ・ダウンストロークに注目、ボールを弾ませるようにペダリング(ピストのように)
 ・レストは5分
 ・1セッションに3−7回のインターバル
 ・クールダウン

スクリーンショット 2018-08-29 17.08.05
 バイクでのトレーニング 
  iLevel ターゲットによるMax effort sprint

  Old 52s
   ウォームアップ:15−30分
   メインセット:5X50m 小さいギアでのスプリント、最大ケーデンスで、ギアチェンジなし
    (レストは4分)
   メインセット2:5X250m スプリント、大きいギアで、2回変速、最高速度へ
    (レストは8分)
   クールダウン:20分間脚を回す

  持続時間を伸ばすためのスプリントトレーニング
   ウォームアップ:15−30分   
   メインセット:8XFRC上限の110%(15秒)
    (レストは4−5分)

神経筋パワー
 爆発力
  爆発力を鍛える
   ・ストレングストレーニングは爆発力を鍛えるだろう
   ・爆発、は強さ(heavy)であって、速さ(fast)ではない
   ・筋レベルにおける強さ(Heavy)はめまぐるしさ/爆発的

 爆発力のビッグ3
  ジャンプ・エクササイズ
   ・プライオメトリック(フィールド・スポーツ)ではない(Pmaxトレーニングには適切出ないので):止まった状態からのジャンプ
   ースクワットジャンプ(エアかボックス)
    ・立位からかがんで、ためて、ジャンプ
    ・腕は前に。上にあげない
    ・スクワットより大きいパワーで
   ーブロードジャンプ(幅跳び)
    ・立位から、かがんで、ためて、ジャンプ
    ・腕は前に。上にあげない
    ・スクワットより大きいパワーで
   ーケトルベルスイング
    ・腰を落として股関節を曲げる
    ・ケトルベルを身体の下にさげて
    ・股関節を、パッと伸ばしてケトルベルを前に振る

神経筋パワー 
 神経筋効率
  収縮力
   ・中枢神経経由で2つの経路
    ーレート・コーディング(発火頻度)  
     活動電位の平均数
    ー運動単位(モーターユニット)の動員
     活性化(ヘンネマンのサイズの原理、小さい運動単位から大きい運動単位へと順次動員される、一般的には遅筋が先。例外あり)
    ー同調
     短時間増負荷の制御
     刺激への導入

自転車で

 ケーデンスオーバー
  ・ローラーで
  ・よくウォームアップして
  ・ローラーの負荷に基づいて、中くらいの負荷になるようにギアを選択
  ・高ケーデンスインターバル、45秒  
   ー最初のギアで15秒、続いて1枚ギアを軽く
   ー15秒、続いて1枚ギアを軽くして
   ー15秒、最高ケーデンスで


FRCを鍛える

 Functinal Reseve Capacityとは
  疲労が怒る前にFTP以上で続けられるトータルの仕事量。単位はkJ、J/kg。

スクリーンショット 2018-09-05 17.28.31

FRCで何ができるのか?
 ・ロングスプリント
 ・逃げをうつ
 ・逃げをおう
 ・パワークライム(1−5分の短い登り)
 ・発射台
 ・コースへの適応力、勝利への選択肢を増やす

スクリーンショット 2018-08-29 17.53.09
FRCを伸ばすには、FRCの出力をあげる(intensive)方向(上むきの白矢印)とFRCの持続時間を伸ばす(extensive)方向(右むきの白矢印)方向の二つがある。
スクリーンショット 2018-08-29 17.55.54
上図でintensive,extensiveに相当するiLevelを示している。
シーズン前半ではextensiveに重点を起き、後半にはintensiveも取り入れたりする。

個人に合わせてデザインする
スクリーンショット 2018-09-05 17.43.35

 選手の身体能力とレースに合わせて、intensiveかextensiveあるいは両方をトレーニングに取り入れる。
 ・なんとかして過負荷を。
 ・PDカーブとiLevelをガイドに使う。

Interval Targeting PmaxFRC
スクリーンショット 2018-09-05 17.46.31


赤の線がPDカーブ、緑2本がインターバルを行う際の上限と下限。

ワークアウト

 Intensive
  ・短時間
  ・最大で
  ・完全に回復させて
  ・レストは長め

   ウォームアップ:20−30分
   メインセット:6X短時間のFRC/Pmaxの上限でのインターバル、フルリカバリー(7−10分)
 
 Extensive
  ・長めに
  ・最大近くで
  ・%リカバリー
  ・レストは短め

   ウォームアップ:15−20分
   メインセット:2セット 5XFRC/FTPの上限でのインターバル、リカバリーは短め(1.5から2分)


WKO4のPDカーブを眺めておかしいのに気づき。

WKO4のPDカーブを眺めていて気づいた。

スクリーンショット 2018-08-28 20.39.08

20時間までPDカーブがスムース。ブルベなんか走ってないのでこれはどう考えても変。
そこで、このおかしなデータ上で右クリック。(ワンボタンマウスだとSHIFTクリックだっけ?)

スクリーンショット 2018-08-28 20.39.33

すると、このデータの所在が出てくるのでこれをクリック。

スクリーンショット 2018-08-28 20.26.01

はいー、ストップボタン押し忘れて翌々日もワークアウトしているので間に大きな空白。
これ、2日分のデータに分けたいのだが、WKO4でできるのか?WKO3やGCではできたはずだが。
ググってもやり方わからん。

結局WKO4で完結するのは諦めた。
fit file toolsっていうHPがあって、ここでファイルを分割することに。
元ファイルをWKO4のファイルから持ってくる(自分はCyclosphereにあったのでそこからダウンロード)。このファイルをfit file toolsのHPでSection Removerを使って不要部分を切り取って1日分だけのデータに修正して別名で保存、を2回行えば二つのファイルに分割、ブランク部分は削除できます。
完成したファイルをリネームして、WKO4で読み込み。
読み込みの手順はFIle>Openでファイルを選んで、アスリートを選択すれば読み込まれます。

スクリーンショット 2018-08-28 21.34.16
直りました。Staminaも激減(今までが過大評価だっただけw)

WKO4はWKO3と違ってファイルの編集機能とかはほとんどなし。データ評価に特化していると思った方が良さそう。

WKO4 Buliding Functional Threshold Power and Stamina の覚書

Ωスクリーンショット 2018-08-27 15.56.00

トレーニング指標とコスト・ベネフィットの関係。例えば、上図の右下に書かれている、パワーとFTP,FTPとFRC、など、どちらかに重点を置けば(得られる成長がBenefit)、他方が犠牲(Cost)になる。

スクリーンショット 2018-08-27 15.59.57
トレーニング指標の役割
 パフォーマンス:選手の能力とそのレースで要求される力
 トレーニング指標はこれを定量化する:Pmax,FRC,TTE,FTP,Stamina
 これら5つの関係は下図のようになる。
スクリーンショット 2018-08-27 16.06.18
定量化とは?
 パフォーマンス戦略
  レースタイプの選択
  レース戦略
  レース戦法
 トレーニング戦略
  トレーニング負荷
  トレーニング内容
  トレーニング目標
  トレーニング量とレスポンスの追跡

FTPを向上させる
 
 mFTP  Moedled Functional Threshold Power (算出された擬似的な、疲労せずに持続できる選手の最大一定パワー)

 FTPは1時間持続した最大のパワーとか、1時間のNPの最大値とか、20分の最大出力テストの95%とか、で計測、推定されてきたが、個人差があって、必ずしも正しくない。

 なぜFTPが必要なのか?
  ・レースで勝利するのに必要な、最も重要な単体指標
  ・トレーニングレベルを決める基礎値
  ・体力の向上・低下を追跡する身体指標

Threshold(域値)を理解する


スクリーンショット 2018-08-27 17.02.57

VO2Max,FTP,LT2,LT1の関係について。

スクリーンショット 2018-08-27 17.03.15

の辺の用語については書いています。結構混乱して使われています。(ここでの使い方はクリア)
スクリーンショット 2018-08-27 17.03.29

スクリーンショット 2018-08-27 17.03.48

スクリーンショット 2018-08-27 17.04.07


結局、シンプルに、理解しやすくするために、FTPとVO2Maxに注目する、ということ。

FTPの向上と天井。
スクリーンショット 2018-08-27 17.20.57
FTPを向上させるトレーニングを続けると、FTPはVO2Maxに近づいていき、やがて頭打ちになる。


スクリーンショット 2018-08-27 17.20.42

そこで、いわゆる、天井をあげる、作業が必要になる。FTPをより向上させるためには、無酸素域のトレーニングをして天井をあげてやる。

スクリーンショット 2018-08-27 17.28.24

短期、長期のトレーニング共に、LTが最も伸び代があり身体的コストも安い。


TTEを伸ばす。
 TTE(Time to Exhaustion):FTP相当の出力で持続できる最大時間

 ん?1時間じゃないの?→FTPは、有酸素系の出力、と再定義している。(無酸素系はFRC)これまでの20分法などは無酸素系と有酸素系の出力の合計を見ているために、個人間での差が大きい。(PDカーブを見ると定義を理解しやすい。下図で青線のFRCと緑線のFTPを合わせたものがPDカーブになる)




 WKO4では、tte(meanmax(power))だと選択された期間で「時間」を算出、tte(meanmax(power,90))だと過去90日間での「時間」を算出。

スクリーンショット 2018-08-27 17.39.54

赤線はPDカーブ。矢印が示している、紫の縦線がTTE。右上に数値が表示されていて、38分35秒。
青線はFRC(無酸素系),緑線はFTP(有酸素系)
スクリーンショット 2018-08-27 17.56.07

TTEはFTP相当のパワーへの疲労耐性。矢印を上に動かすか、右に動かすか。(下図)mFTP,Stamanaに影響。(Extending the curveはPDカーブが落ち込まないようにする、要はTTEを右側に伸ばして(曲線を右に移動)やる)

スクリーンショット 2018-08-27 17.59.07

あるポイントの出力をあげる(Intensive:矢印を上に動かす)ことに注目しがちだが、右に動かすこと(extensive:持続時間を伸ばす)視点も重要。これがTTEの進歩を示す。

FTP&TTE ワークアウト

スクリーンショット 2018-08-28 18.56.25
上図の通りだが、Long Tempoの方でTTEで継続時間を決めているのがミソ(MS2でFTPの85%でなるべく長時間、目標はTTEの150−200%)
スクリーンショット 2018-08-28 18.59.28

Tan Tempoでは5%出力が落ちたら終了、だが、少なくともTTEの150%の時間までは継続する。TTE SSTでは83−93%FTPで110−125%TTE時間を2−3回繰り返す。インターバルはTTEの105%時間。

TTZ:Time in Training Zone

スクリーンショット 2018-08-28 19.03.59

FTP/FRC Edge Intervals
スクリーンショット 2018-08-28 19.05.21
上図のアスリートだとMS1は1分、619Wがターゲットになる。

スクリーンショット 2018-08-28 19.07.53

スタミナ
 長時間・中強度(例えばsub-FTP)での疲労耐性の指標。単位は%で0−100。多くの人は85−95%に分布。

なぜスタミナが必要か?
 長時間での出力低下を抑える能力だから
 長時間でのPower Duration カーブの低下を防ぐ。(下図、赤枠の部分)
 高コストであることに注意!
スクリーンショット 2018-08-28 19.14.45

下図で2時間の部分に着目すると、FRCはわずか2W。2時間コンスタントに走る練習をしても、FRCの向上にはほとんど役立たないことがわかる、これが高コストである理由の一つ。
スクリーンショット 2018-08-28 19.17.08



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Coaching with WKO4 #2iLevels and Beyondより覚書

トレーニングシステムへのチャレンジ

トレーニングの要素 
 Intensity(強度)Volume(量と頻度)Rest(休息、どのくらい)

チャレンジ:Threshold/FTPベース
 データを用いて一般的なルールを導き出す。⇨当てはまらない人もいる。 
⇨より良い一般化できるシステムが必要。真に個別化する必要がある。

個別化の要素
 Strength: Neuromuscular Power(神経筋パワー)、Force(力)、Strength(強さ) 
 Metabolic: Anaerobic Capacity(無酸素能力),Aerobic Capacity(有酸素能力)
 Fatigue(披露): Endurance(持久力),Stamina(スタミナ),Resistance(抵抗力)

Power Duration カーブ:パート2
 Sigmoid Curve(S字状のカーブ)を描く。
 なぜSigmoid Curveなのか?
スクリーンショット 2018-08-25 13.59.42

  エネルギー・システムの観点から
   3つのシステム(二つの無酸素系(ATP-CPと回答系)と有酸素系  
   個人個人で3つのシステムの働き方は異なる。
   3つのシステムは線形に、あるいは直線的に移行するわけではなく、カーブを描く。
   一度に1つのシステムだけが働くわけでなく、3つのシステム全てが貢献している。
スクリーンショット 2018-08-25 13.59.31
(青がATP-CP,赤が解糖系、緑が有酸素系がメインで働いている部分)

個人のエネルギーシステムがどう働いているかを見るために
FTP-Contribution withTTE
スクリーンショット 2018-08-25 14.09.13
青い線がFRCで無酸素系のパワー、緑が有酸素系のパワー。二つ合わせると赤のPDカーブになる。

MLSS:Maximal Lactate Steady State
スクリーンショット 2018-08-25 14.17.29
FTPは有酸素パワーで、MLSS(最大乳酸閾値)と相関する。FTPはあくまで有酸素パワーであり、(無酸素系との)複合パワーではない。
(*これまでのFTPモデルでは有酸素域しか評価されないために、トレーニングモデルから外れる人が出てくるということのようだ。)

トレーニングの進化
 ランダムなトレーニング→一般化したトレーニング→個別化トレーニング

Individual Training Footprint
 そのアスリート独自のフットプリントに基づいた個別化トレーニング
  アスリートの持っている身体能力を定量化して観察する
  特徴的な長所と短所を見つける
  パワーや心拍だけでなく現在の潜在的身体能力への適応を測定してDose-Response関係(トレーニング量と身体の反応の関係)を評価する。
  レスポンスと適応の洞察を高める

トレーニングを個別化する:iLevels

 FTPベースのトレーニング・レベルは、FTPの何%という指標。
 例えば、Level3はFTPの76−90%といった風で、個別化されない。
 Neuromuscular Powerに至っては、Maxである。
スクリーンショット 2018-08-25 14.43.17

上はMMPがFTPの何%に当たるか、のグラフ。持続時間が短いところほどバリエーションにとんでいる。例えば10秒では、FTPの250%から400%以上まで、と幅広い。
30秒のところを見ても幅広く、これはFTPベースのLevel6(121−150%)では網羅できない。

スクリーンショット 2018-08-25 14.49.22
上の図の五本の横線はFTPベースのトレーニングレベルを表している。
FTPレベル以下(赤丸)では個人間のばらつきは少なく、FTPベースのクラシックトレーニングが有効。一方でFTPレベル以上(青丸)ではばらつきが大きく、クラシックトレーニングでは対応が難しい。

iLevels (i;indivisual)
 個別化の革命ではないが、進化である。
  FTPはトレーニングレベルのアンカー(基礎部分)
  トレーニングレベルは%で示される
  ベルカーブに基づいて範囲が決まる
  範囲はIF,TSS,PMCなどに基づいて決まる

二人のライダーのPDカーブを示す。横線はクラシック・レベル。一人目はジェーン。

スクリーンショット 2018-08-25 15.05.42
二人目はジョー。短時間の出力が大きく違うのでグラフの形が違って見える。
スクリーンショット 2018-08-25 15.06.00

が、縦軸を揃えてみる(ジョーの短時間出力はスケールアウトして見えなくなる)

スクリーンショット 2018-08-25 15.06.21
と、よく似た形に。
実際にクラシック・レベルを比較すると、

スクリーンショット 2018-08-25 15.05.08
ジェーンとジョーは同じトレーニングをすれば良いのか?

そこで、iLevelで比較。

スクリーンショット 2018-08-25 15.04.49

FTPレベル以上(Level5以上)での違いが明確になった。

クラシック・レベルとiLevelの比較。

スクリーンショット 2018-08-25 15.17.53

7aはロングスプリント、7はショートスプリント(200mとか)

PDカーブの算出法は秘密だが、
特徴的なポイントがある。
スクリーンショット 2018-08-25 15.28.24

エネルギーシステムでいうと、下図の星の部分。

スクリーンショット 2018-08-25 15.27.35

エネルギーシステムと対応時間。
運動強度によって、動員されるエネルギーシステムの割合が変わる(下図)
スクリーンショット 2018-08-25 15.31.43

これらを元に、

最適化したインターバル Optimize Interval
Tiz:Time in Zone

スクリーンショット 2018-08-25 15.41.47
インターバルトレーニングの指標、左から
レベル、エネルギーシステム、持続時間、目標出力(高)、目標出力(低)、繰り返し回数、総滞在時間(目標ゾーンの総時間)、リカバリー時間


Coaching with WKO4,Part 1 The Model αnd the Metricsから覚え書き

Critical Power Model FTP
Power-Duration Model より優れたアプローチ
PD Curve(理論値)とMMP Curve(90日の実測値から)
 PDカーブはS字を描きMMPとかなり一致。
 なぜPDCモデルなのか?
  X様々な持続時間で予測したパワーでより良いJOBができるように、ではない。
  あるアスリートの運動生理をより理解して、個別性の高いトレーニングに結びつけてパフォーマンスを高めるため。

代謝経路
 無酸素系: ATP-CP(Creatine Phosphate)系、解糖系(炭水化物)
 有酸素系: 酸化系(脂肪、CHO(コレステロール?)、蛋白)

WKO4のチャート、FTP contributin TTE
 赤がPDカーブ、青がFRC、緑がFTPカーブ。FRCが無酸素系、FTPカーブが有酸素系の出力寄与を示す。(つまり、青+緑=赤)
スクリーンショット 2018-08-22 15.30.20



予測と生理機能
 最終的なゴールは予測を本当の生理的機能に近づけること、なぜなら。
  予測モデルは過大評価しがち
  トレーニング各段階での個別化
  隠されている(十分発揮されていない)生理機能を引き出す
  持久的トレーニングにおける量ー反応関係の追跡と理解を改善。

WKO4の内部計算は秘密だが、信頼性は高い。例えばCP1-10は8.5±2.6%,CP3-30は12.3±4.5%に対してWKO4modelは0.3±0.1%

トレーニングに対する反応は複合現象である。なので、CPやFTPだけを見るのでは足りない。

Power Durationの測定指標
 Pmax,FRC,mVO2max,mFTP,Stamina,TTE,mFIber Type
 これらからの総合指標としてPhenotype(all rounder,Sprinter,Pursuiter,TTerなど)
 Pmax:非常に短時間発揮できる最大パワー、単位はW,W/kg。少なくとも両脚でのクランク1回転を含む。ATP-CP系。Max Powerに対して、少なくとも1回転とすることで、データスパイクを除外しやすくする。1秒Maxだと例えがばケーデンス50では一回転分の測定がなされない。5秒Maxは疲労が含まれてしまう。
 Pmax標準値
  男性 平均1211 low 939 medium 939-1483 high 1483
  女性 平均988 low 676 medium 676-1299 high 1299

 FRC(Functinal Reseve Capacity):FTP以上で疲労せずに続けられる仕事量、単位はkj、J/kg。FTPに基づく。
  これに対してAWCは筋肉に蓄積されたエネルギー(ATP,クレアチン、グリコーゲン、ミオグロビンに結びついている酸素)だけで発揮できる総仕事量。CPに基づく。
 FRC標準値
  男性 平均18.2kj high>22.9kj medium 13.5-22.9kj low<13.5kj
  女性 平均13.2kj high>17.2kj medium 9.2-17.2kj low<9.2kj

    J=W x s なので、400w 5秒なら2000J(2kJ)に相当。FTP以上のパワーで持続できる時間を推定できる。ただし、Pmax以上の時間は推定できない。

   FTP以上で走行するとバッテリーが減るように消耗していき、空になるとFTP以下での回復が必要になる。

 mVO2max(modeled VO2max):推定最大酸素摂取量
  なぜVO2maxが重要か。心肺系の仕上がりと、有酸素エネルギー(ATP)生産の上限 を示す。

 mFTP(Modeled Functinal Threshold Power)
  一定の時間疲労せずに持続できる最大パワーの推定値。
  mFTPの標準値
   男性 平均319W low<265w med 266-372 high >373
   女性 平均247W low<215w med 216-279 high>280
  FTPは偉大な指標だが、performance向上の唯一の指標ではない。
  s-FTPにm-FTPを使用しているなら、3−5WmFTPに変動があったら、s-FTPを変えた方が良い。

 TTE:Time To Exhaustion
  FTP相当の出力を維持できる最大時間

  FTPを改善するトレーニングをすると、擬似的な時間(例えば20分)のPDカーブをあげることになる。一方、FTP相当の出力で維持できる時間を延長できるトレーニングをすれば、TTEが延長する。

 Stamina:中強度(例えばSubFTP)で長時間の運動での疲労耐性の指標。%で示され、おおよそ70−90%におさまる。

トレーニングをするにあたっては、コストとベネフィットを考える必要がある。
事例
 スプリントトレーニング:Pmax,FRCは向上、VO2Maxは変わらず、mFTP,TTEは下降。
 クリテリウム、1Dayトレーニング:Pmaxは変わらず、FRCは向上、VO2Maxはやや向上、mFTPは変わらず、TTEは下降。
 TTトレーニング:Pmaxは下降、FRC、VO2Maxはやや向上、mFTPは向上、TTEは下降。



WKO4でスパイクしたデータを修正する方法(新方法)

以前にも同じお題で書いていますが、最近FTPの急上昇があり、mmpカーブにてみたら瞬間パワーが2000wごえ。修正の仕方忘れてしまったのでWKO4のヘルプ見たらやり方簡単になってました。
お使いの方はある程度の英語力のある方が多いでしょうからあまり役に立たないかもしれませんが、要点だけ書きます。
原文はここ。画像は原文から拝借してます(問題あれば消します)

異常なデータやスパイクが存在している指標
 mmpカーブやPDカーブで異常に高い出力がある
 画面左側の氏名の脇に、選手タイプ(all rounderとかTTerとか)表示されない
 mFTPが表示されない

おかしなデータがあるのがわかったら、どのワークアウトにそれが含まれているのかを突き止める。
 アスリートの階層(個別のワークアウトの階層でなく起動時に表示されるページ)で
Power Spikes & Bad Data chart pack を WKO4 Chart Libraryから開く。

IMG_1166

ほとんどのスパイクは5秒以内のパワーデータ。このチャートではピークパワーの数値を表示、下方にはmmpカーブを表示。データが正常ならばトップ5のピークパワーは最大ピークパワーの90〜95%に収まっているはず。収まっていないなら、最大ピークパワーがスパイクである可能性が高い。この時、mmpカーブでも突出が見られるはず。
スパイクを右クリック(マックではCtrl+右クリック)すると(mmpカーブの突出部分を右クリックでも良い)、そのデータを含んだワークアウトが表示されるので、クリックする。当該ワークアウトが表示される。
IMG_1167
IMG_1168




ワークアウトの階層では、Data Spike ID and Fix Pack をWKO4 Chart Libraryから選択。
IMG_1169


チャートでは自動的にスパイクを表示。sFTPの400%以上は赤、300%以上は緑、200%以上は紫でひょうじされる。あかのバーをクリックすると下段のセンサーデータリポート内にスパイクデータがしめされる。
スパイクを修正するにはダブルクリックして正しい値を入力。

全て修正し終わったら左上の←を押してアスリートの階層に戻る。うまくいっていれば、ピークパワーは90〜95%以内に収まりmmpカーブもスムースになっているはず。選手タイプとPmax、FRCも表示される。

WKO4でデータを訂正する方法。

先日のチーム練習で、パワーデータがスパイクして、全領域でクリス・フルームをこえてしまったので、データを訂正することに。

WKO4を導入したときにみたビデオシリーズにあったはず。

みつけた。
が、これ、スパイクしているデータを一個ずつ訂正だよー。
これは気が遠くなる作業。今回はスパイクが異常におおいので。

で、別の方法を検索したら、ちゃんと用意されていました。
元ネタはこちら。 

51

1. Horizontal Cycling Workout か Stacked Cycling Workout で走行記録を表示(上図はHorizontal)
2. 消去したい範囲をドラッグで指定。その範囲は色がかわる(バックグラウンドが黒の場合はグレーに)。
3. グラフ上部のSelectionの文字をおすと
4. 上図のごとくダイアログボックススがでるのでCut > Powerを選ぶと
5. 選択した範囲のパワーデータが消去されます。

<追記 2015.12.09>
これでうまくいったー、と思ったら。
TSSがまだべらぼーで、7975!
んー、GC上でデータ訂正してから読み込ませるか?

<さらに追記 2015.12.09>
結局うまくいかないのでGCでデータ訂正。これも単なるスパイクとちがって、どかーんと巨大な山のようなスパイクなのでGCのスパイク訂正機能では歯が立たず、すべて手で訂正w。全部0を上書きして、保存してからPWXで出力して、Device Agent を通じてWKO4に読み込ませました。
ついでにTrainig Peaksのデータも差し替え。

 

WKO4のAthlete DetalisでPower Levelが選べない(sFTPが設定できない)ときの対処法。

職場のMacにもWKO4をインストールした(1ライセンスで2台までOK!)のですが、
なぜかsFTPが設定できず。
Training Levelも心拍ベースでしか設定できず、パワーレベルは選択肢に表示もされない。

自宅のMacでも、過去のパワーデータをすべて読み込ませるために、Athleteを再登録したら、
同様の状態に。

TSBの計算などが、mFTPに基づいているのならあまり問題ないのですが、sFTPからの算出だと厄介。
(ここの計算をどうやっているかはまだ調べていない)

WKO4のフォーラムでもつたない英語で質問したのですが、俺もおんなじ状態で困ってるよー、という返事しかなくw。

で、今朝、偶然気がついた。

1. まずはAthleteを選択(普通は自分だけ、ですね、コーチでなければ)
2. Workout画面で、各Workoutの種類(アイコン)がどうなっているかをチェック。
 チェーンマークは自転車のワークアウトとして読み込まれていますが、ストップウオッチマークだとその他のワークアウトとして読み込まれています。Training Peaksを経由して読み込むと、その他(other)として認識されるようで、ここが問題!
3. どれでもいいのでWorkoutを選択。
4. 画面中央のWorkout Detailsでアイコン(ストップウオッチ)をクリックして、Road Bikeを選択。
5. これでこの画面のTraining LevelでPower Levelが選択できます。
6.この画面ではsFTPは設定できないようなので、
7. Athleteの選択画面にもどって、Athlete Details からTraining LevelをPower Level系のものに設定。
すると、この画面でsFTPが設定可能になります!

解決してよかったw。 

WKO4に過去のデータをアップロードする方法。

Edgeなどのサイコンにデータが残っているなら、Device Agentを利用してデータをまとめてアップロードするのが便利。

自分はクラウドに全部のデータ保存しているので、これをWKO4にうつします。(WKO3+から移行した人は、手順に従っていればすでにデータも移行できてるはず。できなかった人は同様の手順でデータ移せます。) 

結論としては一番お手軽なのはTraining Peaks経由だと思います。
Training Peaksに登録して、ここに過去のデータをアップロードする。

アップロードの仕方、ですが、Calender画面のUploadからChoose a Fileを選択する方法だと、文字どおり、1ファイルずつアップロードすることになり、絶望的な気分になります。

Calender画面に複数のファイルをドラッグすると、画面にDrop Files Hereと表示されるのでそこへドロップ。
するとカレンダーの日付のところにファイルがアップロードされます。

画面に表示されていない日付のファイルでも、ただしい日付のところにアップロードされます。
ただし、重複してアップロードしてもそのままアップロードされてしまうので、重複していないかの確認は必要です。 

あと、なぜか日付が一日ずれるときがあるみたい。なので10個くらいずつのファイルを確認しながらアップロードするのがよさそうです。 

WKO4 in 2nd Mac.

I use WKO4 for Mac at my home and office, with another mac.
At my home ,I can see power levels in Athlete Details, but I can't at my office.
I can choose Training Levels , heart levels only.
No Power Levels exists.



I can select training levels just below,
26
And I can open power workouts,and can see power.
58
 How can I use Power Levels?

WKO4における新しいiLevel。

こちらを参照して自分のデータをみてみた。

これまでのthresholdベースのゾーンは、数千のアスリートのデータを基にして 開発・一般化したもの。統計的には大部分のアスリートのための基本データとなるが、すべてのアスリートの個別性まではカバーできていない。

パワーVS持続時間
コーガンの古典的パワーレベルではパワーと持続時間を設定することがテーマのひとつであった。これは新しいiLevelでもひきつがれる。

パワーVSフィットネス
新しいiLevel systemは、パワーデュレーションカーブとmFTPによって規定されるので、iLevelはパフォーマンスとフィットネスの変化によって自動的に更新される。
 
新しいiLevelと古典的パワーレベルの違いは、一目見てわかる。FTP以上が異なっている。

自分の例
古典的パワーレベル
43
iLevel
28
Pmax:非常に短い時間、両脚でめいっぱいこいだときのパワー。
FRC:Functional Reserve Capacity、FTP以上で疲労が発生するまでに行える運動の総量。単位はkJ。たとえば、1秒間、1000Wだと1kJ。FRCが15kJならば理論的には15秒1000W、または30秒500W維持できる。
mFTP:modeled FTP、疲労なく維持できる最高パワー。
 

WKO4 25/36 Adding and Deleting Workouts

左エクスプローラー下の+ボタンで Todayが追加される。
今日行ったトレーニングを手入力できる。
タイトルが大切、サーチボックス(左エクスプローラーの上)のフィルターに使われるので。LSDとか。
Work Out Code にはL2、など入力。
タグにはendurance, L2など。
 
削除は、左エクスプローラーで、削除したいワークアウトを選択して、下のマイナスボタンをおす。 

Pioneer Pedaling MonitorのデータをWKO4に転送した場合。

正確には、ペダリングモニタのデータをCyclosphere経由でGarmin Connectに送り、WKO4に読み込んだ場合。

ANT+ Balance Scatter Plotはデータあり。
WKO4 Pedaling Review Reportもデータあり。
Gross Power Review Chartはデータなし。
The Zorro Chartもデータなし。
 

New Pedaling Charts and Metrics in WKO4

原文はこちら。

WKO4の新しいペダリング指標とチャート。

WKO4では多くの新しいペダリング指標を導入している。それらはどうやってペダルをこいでパワーが発揮されるのかを特定する。いくつかのパワーメーターで測定可能な左右パワーバランスをもちいて、パワーを発揮する過程をより深く理解するのにWKO4は役立つ。これらのチャートはWKO4 Pedaling Reorts Packにある。

Gross Power Revew Chart
最初に目に入るのはGross Power Revew Chartである。赤い線は右脚のGross Power Released(GPR)で、右エクスプローラーで選んだ時間のデータである。(右エクスプローラーで1秒、とか1分とかLAPとか選択できる)青線は左のGross Power Released(GPR) である。GPRとは、バイクを推進させるためにペダルをこぐパワーである。緑線は左脚のGross Power Absobed(GPA)で、紫線は右脚のGPAである。GPAはバイクを前に進める力として使われず、逓減されてしまう。およそ、抵抗になるか、ネガティブなパワーになる。GPAを最小に抑えると全体の出力はあがる。
WKO4平均マックスチャート
次のチャートはMean Max Gross Power Curve chart。Gross Power Review Chartと同じデータだが、対数プロットしてある点が異なる。左右どちらの脚がパワーを発揮、あるいは逓減させているのかがよりはっきりする。このチャートはインターバルや高強度トレーニングを見るときにとても便利。ここでもGPAをへらして、GPRを最大にすることで、トータルパワーをあげられる。注目してほしいのは、下のグラフで左脚がよりパワーを発揮しており、両脚のパワーの逓減は同程度であること。
WKO4 ANT +バランスチャート
次はANT+ Balance scatter plot。このチャートによって、ライドの最中に、バランスがかわっていることが明らかになる。片側に、非対称に、なっている。下の図で、このアスリートは250W以下では、左脚でパワーを発揮している。250W以上では両側の脚が対称になっている。このことは、右足はハードな曲面になるまで温存されていたことを示している可能性がある。

最後にZorro chart。GPR/GPAとKurtotic Indexをscatter plotしたもの。GPR/GPAとペダリングのスムースさの関連を理解するのに役立つ。Kurotic Indexは、ペダリングがパンチが効いている(パンチー)のか、それともスムースなのかをあらわし、数値が高いほどパンチが効いていることを示す。下の例ではスコアがおおむね4未満なので、このサイクリストのペダリングは比較的スムースであるといえる。左脚(黄色)は、いくらかパンチーな右脚にくらべて高出力で、右脚のGPAと比較しても高い。??だとこれは右脚がよりパワーを逓減していることを示す。左脚がパンチーだと、右足のパワーが逓減し、全体のストロークはスムースになるが、非効率??<ここよくわからん、だれか教えて>>
 WKO4ゾロチャート

パイオニアペダリングモニターのデータをWKO4に簡単にアップロードする方法。

Cyclosphereのページで一番上の右側、歯車マークをクリックして設定画面を表示。
web連携のtabをクリック。
Training Peaks の 「連携」をクリックして指示にしたがって入力。

これでCyclosphereにデータがアップロードされると、自動的にTraninig Peaks.COMにパイオニア・ペダリングモニターのデータがアップロードされる。 

GarminのデータをWKO4に簡単にアップロードする方法。

Garmin Edge シリーズでWIFI搭載機種(例えばEdge1000)で簡単にデータをWKO4にデータをアップロードするには。

Garmin Connectを使用している方は、Stravaにリンクしている人も多いと思います。
WKO4はTraining Peaks.COM から簡単にデータを読み込めますので、Training Peaks.COMとGarmin Connectをリンクすると、WKO4で右上角の歯車マークから、Sync with Training Peaks .comを選択するだけでデータを読み込めます。現時点ではこれが一番楽かと。

https://home.trainingpeaks.com/garminconnect
にアクセスして関連づけをすれば上記の手順が使えるようになります。 

WKO4 24/36 Bulid Charts Part4: Outputs

グラフの形式や体裁の変更など。


33

 二つのグラフのX-Axisを同じ系列(ここではdate)にそろえると、グラフが統合される。
ここでは赤(IF)のグラフが緑(TSS)のグラフをおおってしまい、見えなくなってしまったので、
configureの左側ボックスの上下矢印を使って(IFをクリックしてから下矢印をおしてIFをTSSの下に移動)、IFとTSSの順番を入れ替えて見やすくしてある。

さらにIFをLINE Chartに変更してみた。
43

さらにLINE none(なし)、Symbol size をmediumに変更。
21

Annotationを選択すると、指定の位置にデータ名を表示できる。
19

グラフ左上にIF(赤字)が表示された。

38

 グラフ左上に表示されているIFの数値が小数点以下の表示がなく適正でないので、
タブからconfigureを選択。 
49


Roundingを0.01に設定。


00

IFが小数以下2桁まで表示された。


 

WKO4 21/36 Build Charts Part1:Create & Chart Setting

チャートの作成方法1。

画面中央アンテナボタン(ピッカー)から、New Chartを選択してConfigureを表示。
Chart Settingで各種設定。
56
 

WKO4 20/36 Using Chart Exchange

WKO4に新しいチャートパックを追加する方法。

中央上のアンテナボタン(ピッカーというらしい)をおす。
表示された画面のmore details をおす。
15
ウェブブラウザーがたちあがって、
チャートパックが表示されるので、
選んでインストール。
24
 

WKO4 22/36 Buled Charts Part2:Data Series

チャートの作り方、パート2、データシリーズの選択。

13
 Configureの左側ボックスの一番下の+をおして、データを追加する。
 Nameにデータ名を入力。ここではIF。
チャートの種類とか、線の太さ、とかをここで選ぶ。(あとから変更可能) 

WKO4 18/36 Part3 How to Analyze Power, Power File

どうパワーを解析するか。パワーファイル。

ペダリングを測定したデータを表示。
 ペダリング効率、左右バランス、スムースネスなどが表示される。

WKO4 Pedaling Metrics Hunter Worklow

39
チャート上で、解析したい部分(レンジ)をドラッグ、左上に表示されるSelectedをクリックしてレンジに名前をつけて保存。

下段:Gross Power Review Chart


16
青が左足の出力、赤が右足の出力、(0-180°)、紫が左足の抵抗、緑が右足の抵抗(180-360°)
右足のほうが出力高そうに見える。
これをより可視化する。

下段:Mean Max Gross Power Review
 
21


このグラフでみると、右足の出力(赤、0-180°)は左より高く、左足の抵抗(紫180-360°)は右足より大きい。

ここで表示されている数字で考えると、

左足出力(青)165W
右足出力(赤)176W
左足抵抗(紫)41W
右足抵抗(緑)33W

なので、左足でふんでいるときの出力は165-33=132W
右足でふんでいるときの出力は176-41=135W
となる(ビデオでの解説の数字とは違う)

GPR,GPAなどについてはここに解説あり。
 
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