Q.パワートレーニングのレベルを決めるには、FTPを測定すれば
a)FTPレベルより低いパワーのトレーニングレベルはほぼ正確に設定できるが、高いパワーはバラツキが多く不正確。
b)FTPレベル以外の設定はできない。
c)FTPレベルより高いパワーのトレーニングレベルはほぼ正確に設定できるが、低いパワーはバラツキが大きく不正確。
これは回答してくれたチーム員全員がa)。
その通りです。
FTPを元にしたパワートレーニングレベルは、FTPの何%から何%までがレベルいくつ、という決め方。
(Coggan’s Classic Power Level)
具体例 FTP283W
Level 5で言えば、106%から121%なので、
283 X 106 /100 =299.98=300
283X 121 / 100 =342.43=342
となるわけです。
これはとてもわかりやすい指標で、特にLevel4までは個人による差も小さく、有用です。
自分もパワートレーニングをはじめて以来、ずっとこれを指標にしてきました。
タイムトライアルを主体にやってきた(level4のトレーニングが主体)ので、特に有用でした。
が、この算出方法、大きな問題を抱えています。
FTPを元に算出した出力でトレーニングをやってみて、これ、絶対無理と思ったことありませんか?特に高出力のトレーニングで。(逆に楽すぎる、と感じる人もいるはずです。楽すぎる場合には、FTPが正しく測れていない可能性もありますが、下図の左の人のようにFTPに対して短時間の出力が非常に高い、という場合もあり得ます。)
上図は、二人の異なる人のMMPカーブ(PDカーブ)だと思ってください。
二人ともFTPは200Wです。これに基づいて、Level 5を算出すれば、二人とも同じ数字になりますよね。
しかし、グラフの短時間の出力は大きく違います。つまりLevel5のトレーニングをした際に左の人では負荷不足、右の人では負荷過大になる可能性があります。
WKO4ではPDカーブから各レベルのトレーニング出力を算出しますので、上図の二人には、それぞれ異なるトレーニングレベルが示されます。
Coggan's iLevel
WKO4を使っていない場合、例えばゴールデンチータをお使いならば、CPカーブからそれぞれの持続時間、出力をみて、目標出力を決める、というのを、強いチームメンバーはすでにやっていました。
Level5以上のトレーニングの際には参考にすると良いと思います。ご使用のソフトでCPカーブなどを表示させて、FTPから計算されるトレーニング出力と比較してみてください。
WKO4ではさらに、繰り返し回数、リカバリータイムも提案してくれます。この算出式も(多分)公表されていません。
FTPはTTやヒルクライム(チャンピオンクラスはロードレース的な要素が強くなってきているので別)ではとても有用な指標です。また、エンデューロなどで集団についていくことができない時のトレーニングの指標にもなります。パワートレーニングではFTPが非常に注目されてきましたが、FTPだけではロードレースでは勝てません。加えて、その上のレベルのパワートレーニングが必要、そして、これまでのFTPの何%というトレーニング目標は必ずしも的を得ていない可能性がある、ということです。
まとめ:FTP以上の領域のトレーニングの出力設定は、これまでのFTPの何%という推測では適切でない可能性があるので、WKO4で算出するか、CPカーブなどから出力を見直すと良い。
これは回答してくれたチーム員全員がa)。
その通りです。
FTPを元にしたパワートレーニングレベルは、FTPの何%から何%までがレベルいくつ、という決め方。
(Coggan’s Classic Power Level)
具体例 FTP283W
Level 5で言えば、106%から121%なので、
283 X 106 /100 =299.98=300
283X 121 / 100 =342.43=342
となるわけです。
これはとてもわかりやすい指標で、特にLevel4までは個人による差も小さく、有用です。
自分もパワートレーニングをはじめて以来、ずっとこれを指標にしてきました。
タイムトライアルを主体にやってきた(level4のトレーニングが主体)ので、特に有用でした。
が、この算出方法、大きな問題を抱えています。
FTPを元に算出した出力でトレーニングをやってみて、これ、絶対無理と思ったことありませんか?特に高出力のトレーニングで。(逆に楽すぎる、と感じる人もいるはずです。楽すぎる場合には、FTPが正しく測れていない可能性もありますが、下図の左の人のようにFTPに対して短時間の出力が非常に高い、という場合もあり得ます。)
上図は、二人の異なる人のMMPカーブ(PDカーブ)だと思ってください。
二人ともFTPは200Wです。これに基づいて、Level 5を算出すれば、二人とも同じ数字になりますよね。
しかし、グラフの短時間の出力は大きく違います。つまりLevel5のトレーニングをした際に左の人では負荷不足、右の人では負荷過大になる可能性があります。
WKO4ではPDカーブから各レベルのトレーニング出力を算出しますので、上図の二人には、それぞれ異なるトレーニングレベルが示されます。
Coggan's iLevel
WKO4を使っていない場合、例えばゴールデンチータをお使いならば、CPカーブからそれぞれの持続時間、出力をみて、目標出力を決める、というのを、強いチームメンバーはすでにやっていました。
Level5以上のトレーニングの際には参考にすると良いと思います。ご使用のソフトでCPカーブなどを表示させて、FTPから計算されるトレーニング出力と比較してみてください。
WKO4ではさらに、繰り返し回数、リカバリータイムも提案してくれます。この算出式も(多分)公表されていません。
FTPはTTやヒルクライム(チャンピオンクラスはロードレース的な要素が強くなってきているので別)ではとても有用な指標です。また、エンデューロなどで集団についていくことができない時のトレーニングの指標にもなります。パワートレーニングではFTPが非常に注目されてきましたが、FTPだけではロードレースでは勝てません。加えて、その上のレベルのパワートレーニングが必要、そして、これまでのFTPの何%というトレーニング目標は必ずしも的を得ていない可能性がある、ということです。
まとめ:FTP以上の領域のトレーニングの出力設定は、これまでのFTPの何%という推測では適切でない可能性があるので、WKO4で算出するか、CPカーブなどから出力を見直すと良い。
前後関係からここは
Level 5で言えば、106%から121%なので、
のような気がします。それとも、当該箇所が合っていて、その後の説明に間違いがあるのでしょうか。