Hunter Allen Power Blogより覚書。原題はPower and the Trainer;Plannnin a season of Change.
原文はこちら。

パワートレーニングとインドアトレーナーは切っても切り離せない関係である。インドアトレーニングの、純粋な効率と安定した環境は目標パワーに基づいたトレーニングにぴったり。正確なパワー測定と制御可能なスマートトレーナーの組み合わせは、インドアトレーニングを新たなレベルにひきあげる。より多くの人がパワーメーターを使ってインドアトレーニングをするようになってきたので、インドアトレーニングはより効果的になっている。

しかし、落とし穴が。

正確な数値を用いたインドアトレーニングは、ネガティブな効果をもたらすことがある。ワットを測定した明確なトレーニング目標を導入すると、悪いトレーニング習慣につながりうる。それは平均ワット数を上げることに注力するといった誤り、である。
 
 
結果をだしていくためには、インドアパワートレーニングには二つの見方がある。

パワーと持続時間

 「モア・パワー」ということに注力したパワートレーニングをインドアトレーニングに導入すると、長期的なパフォーマンスの改善に有害である。ブレイクスルーの鍵として、「モア・パワー(より高いワット)」を常に追求するアスリートをよく見かける。彼らは同じようなワークアウトを繰り返して、自分がだしたパワーの数値をみて、パフォーマンスをあげようとする。パワーへの強迫観念をもつと、トレーニングの焦点の当て方を誤る。パワーを増すことにとらわれやすく、持続力や疲労耐性を増すことは忘れがちである。
 
 解決法

この冬に考え方を変えよう。純粋なパワー値のかわりに、パワーの持続時間により焦点をあてよう。

わかりやすい例がある。みんな、2X20の、テンポやスィートスポット、FTPレベル でのトレーニングを何度もやってきているだろう。おのおののセッションで、より高いパワーがだそうとして、テンポやスィートスポットがFTPレベルになってしまったりする。各々のゾーンで、持続時間を伸ばし、もっと自然に調子があがって、パワーがでるようにしよう。2X20を数ワット高くして行うかわりに、そのゾーンでの持続時間を徐々に伸ばしていこう。2X15分のSSTで始めて、2X20分、3X15分、3X20分のSSTと伸ばしていく。私はアスリートたちに、ベース期にはだんだん持続時間をのばす(通常1-2分ずつ)ように指導している。同じ持続時間でよどんでいる必要はない。持続時間を伸ばすまでに、3回以上同じ持続時間でのワークアウトを提案することはめったにない。持続時間が長くなるとともに、出力も高まってくる。だから、パワーターゲットを段階的にあげるために、テストしたり、他の数値も計測しておく必要がある。

 理由

ベース期に パワー持続時間や疲労耐性をあげると、純粋に数ワットパワーをあげるよりも、結果が良い。逃げ、をうったり、逃げ集団にのったのにもかかわらず、脱落したり、ついていけなかったりしたことはないだろうか?パワーはあっても、持続できないからだ。いまこそ変える時だ。

パワーとケーデンス


チャレンジ
 
パワートレーニング、というと、パワーに基づいてトレーニングする、と聞こえる。しかし、 ケーデンスドリルや効率の改善もおろそかにすべきでない。

解決法


 追跡できるほかのデータも使って効率ドリルのトレーイングも導入しよう。

1.ファストペダリング
 最もシンプルだが、ひねりをくわえてみる。週に2-3回、10X1分、レスト1分が標準だが、ウォームアップ後に5X1分、メニューをこなしてくクールダウンしたあとに5X1分がひねったバージョン。パワーはみずに、ケーデンスは125以上、お尻がはねないように1分間。

2.オーバーファストペダリング 
これはやや複雑なドリルだが、とても効果的。10X1分。はじめは中くらいのギアで30秒、一枚軽くしてケーデンスあげて15秒、さらい一枚軽くして15秒。 over-spin、によって、より速くペダルをまわせるようになり、神経筋経路とパフォーマンスを改善する。

3.プログレッシブ ペダリング インターバル
トレーニングのベース期には、効率と疲労耐性の改善のために、より長いインターバルのトレーニングでもケーデンスを指標に使う。たとえば、45分のテンポのトレーニングで、最初の15分は75-85rpm、次の15分は85-95rpm、最後の15分は95rpm以上、といった具合。メンタルにもフィジカルにも効率とケーデンス持続に効く。思ったよりきついが、価値あり。

理由
効率を改善することは、多くのサイクリストにとって手が届きやすい。Dr.Andrew Cogganによる下のチャートによれば短期間、長期間の両方の効率を改善すると最大10%の能力改善につながる。(<ここよくわからん)
blog pic

 (原文のほうの図をみてください)
 
インドアトレーニングの 利点は明快である:操作可能な環境、焦点、他。ただ「モアパワー」をだけに焦点を置いた古いトレーニングを繰り返すためのパワーメーターではない。このシーズンを最高のものにしよう。目標達成のためにちょっとちがうことをしよう。