先日参加した健康スポーツ医講習会より覚書。


内分泌・代謝系の運動生理とトレーニング効果

骨格筋の糖取り込みは運動強度に依存する
運動開始から10分以内に骨格筋への糖取り込み速度はMaxになる。
骨格筋に存在する糖輸送キャリアはほとんどがGLUT4で、普段は細胞内に存在し、糖取り込み時に細胞表面に表出(トランスロケーション)する。
一部はGLUT1でこちらは常に細胞表面に存在。
ともに常に開いたGateの状態で、濃度勾配で糖が細胞内に流入する。
インスリンはGLUT4のトランスロケーションを促す。
>運動筋ではインスリン作用が強く発現する。

運動誘発性低血糖
・運動中あるいは終了後短時間で生じるもの
 運動によるGLUT4トランスロケーションの増加による。
・運動を終了して何時間も経ってから生じるもの(遅発性低血糖)
 運動で使った骨格筋のインスリン感受性の増大による(運動後数時間から数日続く)
 >I型糖尿病のアスリート:フルマラソン後はインスリン必要量が1/5位までへる。

糖尿病に対する運動の慢性効果(トレーニング効果)
 筋内のGLUT4が増加

骨格筋代謝のマスター・ActivatorとしてのAMPK(5'AMP-Acivated Protein Kinase)

運動時にATP>ADP>AMPという経路あり。
 AMPがAMPKを活性化。AMPがAMPKα2は骨格筋に存在。
 AMPK活性があがるのはある程度強い運動強度のときらしい(50%VO2MAXではあがらず、70%ではあがる)
 運動によりAMPK活性があがると、GLUT4のトランスロケーションが増える。
 骨格筋AMPKの活性化を介した抗糖尿病作用
  メトホルミン、チアゾリン、アディポネクチン、生薬、ファイトケミカル