第一章 サイクリングの科学を評価する。

40kmタイムトライアルでのパフォーマンスの改善

トレーニング3kg減量ドロップをにぎるエアロダイナミクス最大限のエアロダイナミクス
初心者-5:27-0:25-3:46-6:49-9:21
中級者-1:45-0:21-3:06-5:36-7:42
エリート-1:02-0:19-2:47-4:59-6:54


TTにおいては、機材の効果が大きいってことですかね。初心者でも十分機材の恩恵をうけられる。
エアロダイナミクス、ってのが、どこまでの装備かはわからんですが。


20kmのヒルクライムでのバイク重量と機材の影響


バイクを3kg軽量化ディープ→軽量ホイール
勾配3%5%12%3%5%12%
初心者-1:34-3:38-7:25+0:10-0:25-1:12
中級者-0:42-1:52-4:02+0:20-0:03-0:35
エリート-0:29-1:15-2:48+0:21+0:06-0:22


のぼりでは勾配がきついほど、バイクの軽量化がきいてくる。
3%程度ののぼり勾配だと、初心者でもディープホイールのほうがはやいのか。

科学的研究の限界(制約)
ひとつの要因について研究しようとしても、さまざまな因子に影響されるので評価は困難。
複数の因子が互いに影響して、結果を生み出す可能性もある。
集団での結果が個人に必ずしもあてはまるとは限らない。研究結果として効果あり、というものでも、その研究の集団のなかでもnon responder(効果がなかった人)は少なからず存在する。
エリートを母集団とする研究を組むのが難しい。そもそも絶対数が少ない上に、プロとしてのトレーニングをしているので、そこに研究のためのトレーニングを組み込んだりするのは困難。
一般を対象とすると、個々人のばらつきが大きすぎて、評価が難しい。
長期間の研究をするのが困難。厳しいトレーニング研究をドロップアウトせずにどれだけの人がつづけられるか?必然的に短期間の研究になる。
短期間の研究では、「慣れ」の期間がたりない。たとえば、ペダリング、高回転と低回転どちらが優れるか?という研究では長期間の「慣れ」のための期間が必要。

といったことを知った上で、科学的研究は絶対的ではなく、経験的な教えとの両輪としてとらえ、自ら実践、検証を行っていく必要がある。